JBS USAは、ペンシルベニア州の牛肉加工工場とテネシー州の付加価値加工施設を閉鎖し、数千人の雇用を削減する。
世界最大級の食肉加工業者が、牛肉価格が過去最高水準にあるにもかかわらず事業規模を縮小させることは、米国の牛肉サプライチェーンが逼迫していることを示唆している。
コロラド州に拠点を置くJBS S.A.の子会社であるJBS USAは、ペンシルベニア州サウダートンの工場とテネシー州メンフィスの加工施設を閉鎖する [1, 2, 3]。同社は、生産体制の見直しにより、これらの拠点が不採算であると判断したため今回の決定に至ったとしている [2]。
会社関係者によると、閉鎖の主な要因は米国産牛の不足と、加工能力の過剰であるという [4, 5]。家畜の不足により施設が十分に活用されず、継続的な運営が困難になったとしている。
今回の閉鎖に伴う雇用喪失は深刻だ。影響を受ける従業員の総数については報告により異なり、ある情報源は1,700人近い従業員が解雇されるとしており [6]、別の報告では少なくとも2,000人が解雇されるとしている [2]。
サウダートンはフィラデルフィア近郊に位置し、同工場は地域の農業経済の重要な一部を担っていた [1, 3]。一方、メンフィスの施設は、小売やフードサービス向けに肉製品をさらに加工する付加価値加工に特化していた [1, 2]。
今回の再編は、全米で牛の群れが減少している問題に業界が直面する中で行われた。牛の頭数減少により、米国が生産可能な肉の量と、それを処理するために設計された既存のインフラとの間にミスマッチが生じている [4, 5]。
“JBS USAは、ペンシルベニア州の牛肉加工工場とテネシー州の付加価値加工施設を閉鎖する”
今回の閉鎖は、現在の米国食肉市場における矛盾を浮き彫りにしている。消費者は供給不足により過去最高値の価格に直面している一方で、生産者は稼働させるための牛が不足しているため工場を閉鎖せざるを得ない状況にある。これは、業界が成長局面から、長期的な家畜在庫の減少を生き抜くための集約・整理局面へと移行していることを示唆している。


