南アフリカは、国内で急増する凶悪犯罪に対処するため、警察を支援する2,200人の兵士を配備した [2]。
軍の展開を強化した背景には、組織犯罪グループが警察の不備を突いて活動を広げているという深刻な危機がある。市民が公共安全の欠落を補うために民間警備会社への依存を強めるなか、警察活動の軍事化へとシフトしている形だ。
暴力は、ヨハネスブルグやケープタウンなどの主要都市で危機的なレベルに達している。報告によると、同国では1日平均58件の殺人が発生している [1]。さらに、非公式居住区やタウンシップを中心に乱射事件が増加しており、状況を悪化させている [3]。
犯罪多発地域への軍配備は、2024年から2026年3月にかけて観察された不安定な状況のパターンに従ったものである [4]。政府は秩序回復のために兵士を投入しているが、コミュニティのリーダーたちは、この戦略は暴力の根本的な原因を無視していると主張する。リーダーらは、犯罪の連鎖を止めるには社会経済的な介入が不可欠であると述べた。
国家が統制を維持するのに苦慮するなか、民間警備会社は事業を拡大している [2]。この傾向により、民間警備を雇える余裕のある人々は安全だが、貧困地域の人々はそうではないという、階層化されたセキュリティシステムが構築されている。この格差は、制度改革を求める人々にとって論争の的となっている。
警察当局は、組織的なギャングの戦術に太刀打ちできず苦戦してきた。兵士の投入は、視覚的な抑止力となり、不安定なセクターにおける警察活動のバックアップを提供することを目的としている [4]。しかし、国内治安維持に軍要員を起用することの長期的な有効性については、政策専門家の間で議論が分かれている。
“南アフリカでは1日平均58件の殺人が発生している”
南アフリカ国防軍の都市部への配備は、従来の文民警察による治安維持機能の崩壊を意味している。軍要員や民間警備に頼ることで、国家は標準的な法執行では組織犯罪を抑制できないことを事実上認めたことになる。コミュニティリーダーが求める社会経済的な改革を伴わない治安取り締まりが行われれば、タウンシップなどの疎外された層をさらに突き放すリスクがある。


